図録表紙

 

テーマ:特別展「紙すきの山里」―紀州の和紙と紙の民具―

内  容:
 
今回の特別展では、紀州の手すき和紙にスポットをあて、紙すきの農山村のくらし、和紙と生活のかかわりを紹介します。和歌山県では江戸時代、高野紙(九度山町)、保田紙(清水町)、藤井紙(御坊市)、音無紙(本宮町)など、和紙が盛んに作られてきました。 また障子紙や半紙として利用するだけでなく、番傘や提灯などの道具、張子人形や凧などの玩具が作られ、庶民に親しまれてきました。そうした紙すきと関連の伝統的な技術を、実際に使われた民俗資料によって紹介しようとするものです。展示は小学校5年生社会科の地域の伝統産業にも活用できる内容とし、秋の社会見学シーズンには学芸員が解説します。また、「旧谷村家」(県指定文化財/清水町より移築)も活用し、紙すきと農家のくらしを展示します。期間中、特別展と関連する、紙すき体験も開催し、遊びながら和紙について知ってもらう体験教室を開催します。

展示資料
 
紙すきの道具と製品:
高野紙(九度山町)・神野紙(美里町)・保田紙(清水町)・藤井紙(御坊市)・ 山路紙(龍神村)・音無紙(本宮町)
 
紙の民具と製作用具:和傘(海南市)・提灯(和歌山市)・張子人形(御坊市)・紀州の凧 ほか
 
紙を使った生活用具:アンドン・障子紙・うちわ・お札など、生活とのかかわりの深い紙を使用した民具

開催期間:平成14年9月28日(土)〜11月24日(日)

会  場:県立紀伊風土記の丘資料館(企画展示室)・県指定文化財「旧谷村まつ氏住宅」